家を建てるということは、重大なライフイベントのひとつ。家は簡単に買い替えられるものではなく、誰しも住まいづくりに後悔や失敗はしたくない、と思うはずです。では、後悔や失敗をせずに、満足度の高い理想の住まいをつくるために、必要な条件とは何でしょうか?住宅ライターとして活躍する、椎名前太さんに教えていただきます。
「家を買う」ことは「生活スタイルを買う」ともいえます。たとえば、購入する住宅会社によって住宅性能が違い、アフターフォロー体制も異なります。その違いが入居後の快適性につながり、生活そのものへ影響します。私は理想の住まいづくりには、次の5つの条件をクリアすることが必要だと考えます。
1.予算
2.ランニングコスト
3.性能
4.アフターフォロー
5.間取り
では、その一つひとつを説明していきましょう。
住宅を購入する際にありがちな失敗例が予算オーバーです。そのおもな理由が土地と建物の購入時の諸費用を計算に入れていなかったこと。
土地の場合は、不動産取得税、司法書士費用、仲介手数料などが掛かります。
建物に関しては、外構工事費、屋外電気工事費といった本体以外の工事費用がかかります。
これらの諸費用を考慮して総予算を見積もっておかないと、「家は建ったが外構工事ができない」といった事態になりかねません。
耐震性や耐久性、省エネ対策など、住宅が有する性能も、必ず押さえておくべきポイントです。住宅のさまざまな性能は、数値によって把握することができます。その一つの基準となるのが、住宅性能表示制度です。同制度は次の10分野を第三者機関が最高2から4等級で評価をします。
■地震などに対する強さ
■火災に対する安全性
■柱や土台などの耐久性
■配管の清掃や補修のしやすさ、更新対策
■省エネルギー対策
■シックハウス対策・換気
■窓の面積(光・視環境)
■遮音対策
■高齢者や障害者への配慮
■防犯対策
同制度の利用は有料となりますが、住宅性能評価書が発行されるので、どれだけの性能を有しているかの証拠となります。また同制度を利用しなくとも、家づくりにおいて、上記の10分野を住宅性能のチェックポイントとして意識することが大切です。ただし、高性能な家ほど建築費も高くなりがちなので、費用対効果も重視すべきです。どの程度の性能にすれば満足度が高くなるかなど、くわしくは建築依頼先に相談しましょう。
家は建てて終わりではなく、長く暮らしていくものですから、アフターフォローは大切なポイントです。
すべての新築住宅は「住宅品質確保促進法」により10年間保証されます(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分)
。ただし、そのフォロー体制は建築依頼先によって異なります。10年目まで無料で定期点検を行うところもあれば、不具合があったときだけ来るところもあります。
また、10年目以降も独自の保証を付けるところもあります。たとえ同じ保証期間でも、フォロー内容はさまざまなので事前によく確認しましょう。
目次
理想の住まいづくりに不可欠な5つの条件

理想の住まいをつくる=理想の生活スタイルをつくる、という意識が大切
総予算とランニングコストをしっかり考える
1.予算

入居後のランニングコストまで考えた家づくりが重要
2.ランニングコスト
住宅購入を検討する際は、建築費などのイニシャルコストに目が行きがちです。しかし、それと同じくらいランニングコストにも注視すべきです。たとえば外壁塗装ならば、その種類によって塗り替えの周期が10年のものもあれば30年のものもあります。当然後者の方がイニシャルコストは高くなりますが、30年間のランニングコストによってトータルの費用は逆転するかもしれません。光熱費などに関しても、同様の考え方が必要です。住宅性能のチェックポイントを押さえる
3.性能

柱や土台の耐久性など、見えにくい性能もしっかりチェック
現在の生活パターンを書き出して間取りを検討する
4.アフターフォロー

大きめの窓があるバスルーム例。2階にあるので外からの視線も気にならない



