家を建てるのにかかる税金は?軽減措置も合わせて紹介

家を建てる夢を実現するために、多くの方が住宅ローンの金利や建築費用について詳しく調べられますが、実際には家の建築や購入時、そして所有後にも様々な税金がかかることをご存知でしょうか。これらの税金は決して小さな金額ではなく、総額で数十万円から数百万円にもなる場合があります。しかし、新築住宅には多くの軽減措置や特例制度が用意されており、適切に活用することで税負担を大幅に軽減できる可能性があります。

本記事では、家を建てる際に発生する主要な税金の種類と概算額、そして利用できる軽減措置について詳しく解説します。事前に税金の全体像を把握することで、資金計画をより正確に立てることができ、安心して家づくりを進められるでしょう。

この記事でわかること
  • 家を建てる際にかかる税金の種類とタイミング
  • 固定資産税や不動産取得税などの具体的な計算イメージ
  • 税負担を軽減するための特例制度と活用ポイント
監修者情報

株式会社ヤマダホームズ
スマチエ編集部

これから家を建てたり、購入を検討している方たちは、どんなことを思い、なにを重視しているのでしょうか。ヤマダホームズがまとめた皆様の声や家づくり調査をご紹介します。

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河野 由美子

二級建築士・インテリアコーディネーター

河野 由美子

二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナーの資格を有する。住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手リフォーム会社での勤務を経て独立。日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わる。
建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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目次

家を建てる時にかかる税金の前提知識

取得時と保有時の税金の違い

取得時の税金は一時的な負担となりますが、金額が大きくなることが多いため、事前の資金準備が重要です。

保有時の税金は年額としては比較的少額ですが、長期間にわたって継続するため、トータルでは大きな負担となります。また、これらの税金は住宅ローンの返済とは別に準備する必要があるため、家計への影響を十分に考慮する必要があります。

税金の納付方法

家に関する税金の納付先は、国税と地方税に分かれています。消費税と登録免許税、印紙税は国税として国に納付し、不動産取得税と固定資産税、都市計画税は地方税として都道府県や市町村に納付します。

納付方法も税金の種類によって異なり、消費税は建築会社への支払いと同時に納付されることが一般的です。一方、不動産取得税や固定資産税は、税務署や自治体から送付される納税通知書に基づいて納付します。

税金の種類 分類 納付先 納付タイミング
消費税 取得時 国(間接的) 建築代金支払い時
不動産取得税 取得時 都道府県 取得後6ヶ月程度
登録免許税 取得時 登記申請時
印紙税 取得時 契約書作成時
固定資産税 保有時 市町村 毎年4回分割
都市計画税 保有時 市町村 毎年4回分割

取得時にかかる税金

消費税

消費税は建物価格に対してのみ課税され、土地代金には課税されません。注文住宅の場合、建築工事費、設備工事費、その他の工事費用すべてが消費税の対象となります。

たとえば、建物価格が3,500万円の場合、消費税は350万円となります。この金額は住宅ローンに含めることが可能ですが、頭金として現金で支払う部分については事前の資金準備が必要です。また、建築会社によっては消費税込みの価格表示をしている場合もあるため、見積もり確認時には税込み・税抜きの表示を必ず確認しましょう。

不動産取得税

不動産取得税は、不動産を取得した際に一度だけ課税される地方税です。税率は原則として固定資産税評価額の4%ですが、住宅用建物については特例により2027年3月31日までの取得分については3%に軽減されています。

固定資産税評価額は、実際の建築費用よりも低く設定されることが一般的で、建築費用の50~70%程度が目安とされています。たとえば、3,000万円で建築した住宅の固定資産税評価額は1500万円から2,100万円程度になります。

登録免許税と印紙税

登録免許税は、不動産の所有権保存登記や抵当権設定登記の際に課税される国税です。所有権保存登記の税率は固定資産税評価額の0.4%、抵当権設定登記は債権金額の0.4%となっています。

印紙税は、不動産売買契約書や建築工事請負契約書、住宅ローン契約書に貼付する収入印紙代として支払う税金です。契約金額に応じて税額が決められており、例えば1,000万円超5,000万円以下の契約の場合は2万円の印紙税がかかります。

契約金額 印紙税額 軽減税額(建築工事契約)
1,000万円超5,000万円以下 20,000円 10,000円
5,000万円超1億円以下 60,000円 30,000円
1億円超5億円以下 100,000円 60,000円

保有時にかかる継続的な税金

固定資産税

固定資産税は固定資産税評価額に標準税率1.4%を乗じて計算されます。ただし、住宅用地については課税標準の特例が適用され、200㎡以下の小規模住宅用地は評価額の6分の1、200㎡を超える部分は評価額の3分の1に軽減されます。

たとえば、土地の固定資産税評価額が1,500万円、建物の評価額が1,200万円の場合を考えてみます。土地部分は小規模住宅用地の特例により250万円(1,500万円÷6)に軽減され、固定資産税は3.5万円(250万円×1.4%)となります。建物部分は16.8万円(1,200万円×1.4%)となり、合計で年額20.3万円の固定資産税がかかります。

都市計画税

都市計画税は、市街化区域内の土地・建物に対して課税される地方税で、制限税率のため税率は最高0.3%とされています。多くの自治体では0.3%の税率を採用していますが、地域によって異なる場合があります。

都市計画税についても住宅用地の特例が適用され、200㎡以下の小規模住宅用地は評価額の3分の1、200㎡を超える部分は評価額の3分の2に軽減されます。固定資産税と同様に、土地部分の税負担が大幅に軽減される仕組みとなっています。

保有時の税金を把握するためのチェックポイント

  • 土地の面積が200㎡以下かどうか(小規模住宅用地の特例対象)
  • 市街化区域内かどうか(都市計画税の課税対象)
  • 自治体の税率(標準税率と異なる場合がある)
  • 固定資産税評価額の概算(建築費用の50~70%程度)
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新築住宅に適用される軽減措置

不動産取得税の軽減措置

新築住宅の不動産取得税については、床面積が50㎡以上240㎡以下の住宅で、固定資産税評価額から1,200万円を控除する特例があります。この特例により、多くの一般的な住宅では不動産取得税が大幅に軽減されるか、場合によってはゼロになることもあります。

たとえば、固定資産税評価額が2,000万円の新築住宅の場合、1,200万円を控除して800万円が課税対象となり、不動産取得税は24万円(800万円×3%)となります。控除がない場合は60万円(2,000万円×3%)となるため、36万円の軽減効果があります。

土地についても軽減措置があり、以下のいずれか多い金額が控除されます。45,000円または土地1㎡当たりの固定資産税評価額×住宅の床面積の2倍(上限200㎡)×3%です。

登録免許税の軽減措置

新築住宅の所有権保存登記に係る登録免許税は、本来0.4%の税率ですが、特例により0.15%に軽減されます。また、住宅ローンを利用する場合の抵当権設定登記についても、0.4%から0.1%に軽減されます。

これらの軽減措置を受けるためには、床面積が50㎡以上であることや、取得後1年以内に登記を行うことなどの条件があります。住宅ローン減税と同様に、省エネ性能や耐震性能に応じた追加的な軽減措置も用意されています。

固定資産税の軽減措置

新築住宅については、3年間(3階建て以上の耐火・準耐火建築物は5年間)にわたって建物部分の固定資産税が2分の1に軽減される特例があります。この特例は床面積120㎡までの部分が対象となります。

年額20万円の固定資産税がかかる新築住宅の場合、建物部分が15万円、土地部分が5万円だとすると、軽減措置により建物部分は7.5万円となり、総額12.5万円に減額されます。3年間で22.5万円の軽減効果があります。

軽減措置軽減内容適用条件軽減期間
不動産取得税評価額から1,200万円控除床面積50㎡以上240㎡以下1回限り
登録免許税(保存登記)税率0.4%→0.15%床面積50㎡以上、取得後1年以内1回限り
登録免許税(抵当権設定)税率0.4%→0.1%住宅ローン利用1回限り
固定資産税建物部分が1/2床面積120㎡まで3年間(5年間)

軽減措置に関する注意点

軽減措置の申請手続きは、税金の種類によって申請先や申請期限が異なります。

登録免許税の軽減措置は登記申請と同時に手続きを行い、固定資産税の軽減措置は多くの場合、自動的に適用されます。ただし、自治体によっては別途申請が必要な場合もあるため、建築地の市町村に確認することをおすすめします。

税金計算の具体的なシミュレーション

取得時の税負担

消費税は建物価格3,000万円に対して300万円、不動産取得税は軽減措置適用により24万円(2,000万円-1,200万円=800万円、800万円×3%)となります。登録免許税は所有権保存登記が3万円(2,000万円×0.15%)、抵当権設定登記が2.5万円(2,500万円×0.1%)の合計5.5万円です。

建築工事請負契約書(3,000万円)の印紙税は軽減措置により1万円、住宅ローン契約書(2,500万円)の印紙税は2万円となります。取得時の税金総額は約332.5万円となり、消費税を除いても32.5万円の税負担が発生します。

土地の不動産取得税については、軽減措置により免税となる可能性が高くなります。土地1㎡当たりの評価額10万円×住宅床面積120㎡の2倍×3%=72万円が控除額となり、土地の不動産取得税45万円(1,500万円×3%)を上回るためです。

保有時の税負担

固定資産税については、土地部分が小規模住宅用地の特例により3.5万円(1,500万円÷6×1.4%)、建物部分が新築軽減措置により14万円(2,000万円×1.4%÷2)となり、年額17.5万円です。軽減措置終了後は建物部分が28万円となり、年額31.5万円になります。

都市計画税は、土地部分が1.5万円(1,500万円÷3×0.3%)、建物部分が6万円(2,000万円×0.3%)で、年額7.5万円となります。固定資産税と都市計画税を合わせた年間負担は、軽減期間中が25万円、軽減期間終了後が39万円となります。

長期的な税負担の推移

建物の固定資産税評価額は経年劣化により徐々に下がっていくため、長期的には税負担も軽減されていきます。一般的に、木造住宅の場合は毎年2~3%程度ずつ評価額が下がるとされています。

10年後には建物の評価額が1,600万円程度に下がると想定すると、固定資産税は土地3.5万円+建物22.4万円=25.9万円、都市計画税は土地1.5万円+建物4.8万円=6.3万円となり、年間合計32.2万円程度になると予想されます。

税金計算で確認しておきたいポイント

  • 建物と土地の評価額の割合(一般的に建築費の50~70%)
  • 軽減措置の適用可能性と申請期限
  • 市街化区域かどうか(都市計画税の有無)
  • 住宅ローン利用の有無(登録免許税軽減)
  • 建物構造による固定資産税軽減期間の違い

税負担を抑えるための注意点

建築計画段階での対策

床面積を50㎡以上240㎡以下に設定することで、各種軽減措置の適用条件を満たすことができます。特に50㎡を下回ると多くの軽減措置が適用されなくなるため、最低でも50㎡以上の設計にすることが重要です。

また、省エネ性能や耐震性能を高めることで、住宅ローン減税の優遇措置拡充や、自治体独自の税制優遇を受けられる場合があります。長期優良住宅や低炭素住宅の認定を取得することで、固定資産税の軽減期間が延長されたり、不動産取得税の控除額が増額されたりする特典があります。

手続き段階での対策

建築後の手続き段階では、各種軽減措置の申請を確実に行うことが最も重要です。特に不動産取得税の軽減措置は申請期限があるため、建築会社や司法書士と連携して漏れのないよう手続きを進めましょう。不動産取得税の軽減措置は都道府県税事務所への申請が必要で、通常は取得後60日以内に申請する必要があります。

登記手続きについても、取得後1年以内に行うことで登録免許税の軽減措置を受けることができます。住宅ローンを利用する場合は金融機関が手続きを代行することが多いですが、軽減措置の適用についても確認しておくことが大切です。

対策項目効果注意点
床面積50㎡以上確保各種軽減措置適用設計段階で要検討
長期優良住宅認定軽減期間延長申請費用と工期への影響
土地面積200㎡以下小規模住宅用地特例必要面積との兼ね合い
軽減措置申請大幅な税額軽減申請期限の厳守
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よくある質問

家を建てるとどんな税金がかかりますか?

取得時には消費税・不動産取得税・登録免許税・印紙税がかかり、保有時には固定資産税や都市計画税が毎年発生します。

税金はどのくらいかかるものですか?

建物価格によって異なりますが、消費税だけでも数百万円規模になることがあり、その他の税金を含めると取得時に数十万円以上の負担が発生します。

税金を安くする方法はありますか?

床面積や住宅性能などの条件を満たすことで、不動産取得税や固定資産税などの軽減措置を受けられます。申請期限があるため早めの確認が重要です。

まとめ

家を建てる際には、建築費用とは別に様々な税金が発生し、その総額は決して無視できない金額になります。取得時には消費税、不動産取得税、登録免許税、印紙税がかかり、特に消費税は建物価格の10%という高い負担となります。また、保有時には固定資産税と都市計画税が毎年継続して発生するため、長期的な家計への影響を考慮した資金計画が重要です。

しかし、新築住宅には多くの軽減措置が用意されており、適切に活用することで税負担を大幅に軽減することが可能です。床面積を50㎡以上に設定し、各種軽減措置の適用条件を満たすとともに、申請期限を守って手続きを行うことが税負担軽減の鍵となります。

家づくりを成功させるためには、建築費用だけでなく税金も含めた総合的な資金計画を立てることが不可欠です。事前に税金の全体像を把握し、利用可能な軽減措置を最大限活用することで、より安心して理想の住まいを実現することができるでしょう。

ヤマダホームズでは、家づくりに関する様々な疑問やご相談にお答えしており、税制面でのアドバイスも含めて総合的なサポートを提供しています。資金計画から建築後の手続きまで、安心して家づくりを進められるよう全面的にバックアップいたします。詳しくは以下のサイトからお気軽にお問い合わせください。

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