今回は、宅配ボックスを設置したいけれど費用が気になるという方に向けて、利用できる補助金制度について整理します。国の制度で宅配ボックスの設置が補助対象となるのは事実ですが、宅配ボックスのみを設置しても補助金の対象にはなりません。
この記事では、2026年時点で利用できる国の制度概要をはじめ、宅配ボックスが補助対象となるための条件、対象製品の要件、申請の手順について解説します。あわせて、自治体独自の補助制度の探し方や、よくある注意点についても取り上げます。
- 2026年度の国の制度は「みらいエコ住宅2026事業」で、宅配ボックスの補助額は1戸あたり13,200円
- 宅配ボックスだけでは申請できず、断熱改修などの「要件化工事」とあわせて行う必要がある
- 対象になる住宅は平成28年12月31日以前に新築されたものに限られ、世帯要件はない
- 工事は「みらいエコ住宅事業者」として登録された業者が行う必要がある
- 2025年度の子育てグリーン住宅支援事業(宅配ボックス11,000円)はすでに前年度の制度
※この記事に掲載されている価格は、2026年までの相場を参考にしています。昨今の物価高騰に伴い、価格は随時変動する可能性がございます。最新の詳細な価格につきましては、必ず直接店舗までお問い合わせください。
【2026年最新】宅配ボックスで使える国の補助金は?

住宅に関する補助金制度は、年度ごとに事業名や補助額、要件が変更されます。検索結果で確認できる情報には前年度の制度内容が残っていることも多いため、まずは現時点で実施されている制度から押さえることが大切です。
みらいエコ住宅2026事業の宅配ボックス補助
2026年度に宅配ボックスの設置を補助対象としている国の制度は「みらいエコ住宅2026事業」です。国土交通省・環境省・経済産業省の3省が連携して推進する「住宅省エネ2026キャンペーン」を構成する事業の1つであり、リフォーム補助対象工事の中に宅配ボックスの設置が位置付けられています。
具体的には、補助対象工事の「⑤子育て対応改修」のうち「家事負担軽減に資する住宅設備」の一つとして扱われます。この区分には、ビルトイン食器洗機、掃除しやすいレンジフード、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、そして宅配ボックスが含まれます。
補助額は、住戸専用の宅配ボックス(戸建住宅・共同住宅とも)が1戸あたり13,200円です。共同住宅の共用部に設置する場合は1ボックスあたり13,200円で、設置数と20のいずれか小さい方を掛けて算出します。
| 設置の形態 | 補助額 | 算定の考え方 |
|---|---|---|
| 住戸専用(戸建住宅・共同住宅) | 13,200円/戸 | 1戸あたりの定額 |
| 共用(共同住宅) | 13,200円/ボックス | 設置数と20のいずれか小さい方を掛ける |
宅配ボックスだけでは申請できない
この制度で特に注意すべきなのが申請条件です。みらいエコ住宅2026事業のリフォームでは「要件化工事」を必ず行う必要があり、子育て対応改修のみでは補助対象となりません。宅配ボックスは子育て対応改修に含まれるため、単体で設置した場合は申請できません。
要件化工事には2つの基準があります。義務基準に相当する工事は「開口部の断熱改修+躯体の断熱改修+特定エコ住宅設備の設置」、次世代省エネ基準に相当する工事は「開口部の断熱改修+躯体の断熱改修」の組み合わせです。いずれも、外皮に面する開口部を有する1つの居室で実施する必要があります。
つまり、断熱リフォームなどを予定している方が、あわせて宅配ボックスも設置するという手順になります。宅配ボックスの設置のみを目的にこの制度を利用しようとすると、要件を満たせないため注意が必要です。制度の全体像についてはみらいエコ住宅2026事業の対象と補助額をまとめた記事で確認できます。
対象になる住宅と対象者
対象となるのは、平成28年12月31日以前に新築されたことが建物の登記事項証明書で確認できる住宅です。戸建住宅と共同住宅のどちらも対象となります。比較的新しい住宅は対象外となるため、まずは建築時期を確認してください。
対象者は、みらいエコ住宅事業者と工事請負契約を締結してリフォーム工事をする方です。住宅を所有して居住する個人やその家族のほか、賃貸に供する個人や法人、賃借人、共同住宅等の管理組合も該当します。リフォームについては子育て世帯や若者夫婦世帯といった世帯要件はありません。
補助額の上限と申請期間
補助額の上限は住宅の新築時期と工事の基準によって分かれます。平成3年以前に新築された住宅では義務基準で100万円/戸、次世代省エネ基準で50万円/戸、平成4年から28年に新築された住宅では義務基準で80万円/戸、次世代省エネ基準で40万円/戸です。
交付申請の予約期限は2026年11月16日、交付申請の期限は2026年12月31日とされています。ただし、予算の上限に達した時点で受付が終了となる可能性があるため、期限間際での申請は避け、余裕を持って計画を立てるのが安全です。なお、住宅省エネ2026キャンペーンの他の事業で交付決定を受けている場合、本事業の1つの交付申請で申請する補助額合計の下限は2万円以上と定められています。
前年度までの制度と混同しない
2025年度に実施されていた「子育てグリーン住宅支援事業」では、宅配ボックスの補助額が1戸あたり11,000円でした。制度名と金額が変わっているため、この額を前提に計画すると差が出ます。
住宅の補助制度は単年度の予算で組まれており、事業名も要件も毎年のように入れ替わります。制度名で検索して出てきた情報は、その年度のものかどうかを公式サイトで確かめてから使ってください。
補助金の対象になる宅配ボックスには条件がある?
製品選びの段階で要件を満たしていないと、工事完了後に補助金の対象外であると判明するリスクがあります。どのような基準が定められているか、公式な要件を確認しておきましょう。
公式に示されている性能の要件
みらいエコ住宅2026事業では、補助対象となる宅配ボックスについて「保安性、保管箱の防水性、機械的抵抗力、安全性、表面抵抗性、部材耐久性が確保されたもの」と定められています。
これらの性能を個別に自分で判断する必要はありません。事業に登録された対象製品かどうかで判断するのが確実です。住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトには補助対象製品を検索する仕組みがあり、施工を依頼する事業者も対象製品を把握しています。
容量やサイズの決まりはない
国の制度では、宅配ボックスの容量やサイズについて数値の基準は設けられていません。使い勝手の面では、よく届く荷物が入る大きさを選ぶことが大切ですが、それは補助金の要件ではなく実用上の判断です。
一方で、自治体独自の制度ではサイズや容量の要件が設けられている例があります。自治体の補助金を使う場合は、その制度の要綱で確認してください。
実用面で確認しておきたいこと
補助の要件とは別に、使い始めてから気づく点があります。設置場所が屋外であれば直射日光と雨がかかる条件になり、扉の開く向きによっては通路をふさぎます。玄関までの動線上に置くと、荷物を持ったまま通りにくくなることもあります。
施錠方式は、南京錠式、ダイヤルロック式、電子ロック式などがあります。電子ロック式は暗証番号の変更や履歴の確認ができる一方、電源や電池の管理が必要です。防犯の考え方は住まい全体で組み立てるものなので、空き巣に狙われにくくするための対策とあわせて検討してください。宅配ボックスと連動する機器を検討する場合は、スマートホームの現状と課題を整理した記事も参考になります。
製品を決める前に確認しておきたいこと
- 使う制度の補助対象製品として登録されているか
- 自治体の制度を使う場合、サイズや容量の要件があるか
- よく届く荷物が入る大きさか
- 扉の開く向きが通路をふさがないか
- 施錠方式が家族全員にとって使えるものか
- 屋外設置の場合、直射日光と雨のかかり方に無理がないか
宅配ボックスの補助金の注意点は?
利用する制度と対象製品が確定したら、次は申請の手順と注意点を確認します。補助金を受け取れなかったケースの多くは、要件の不備ではなく手続きを進める順番の誤りによるものです。
事業者登録をしている事業者に工事を依頼すること
みらいエコ住宅2026事業では、交付申請の手続きを行うのは施工する事業者です。補助を受けようとする方が直接申請するわけではないため、依頼先が事業者登録をしているかどうかが前提になります。
依頼先を決める前の段階で、その業者がみらいエコ住宅事業者として登録されているかを確認してください。登録がない業者に工事を頼むと、工事の内容が要件を満たしていても補助金を受けられません。
予算の上限に達すると締め切られる
国の補助金事業には予算額が定められており、申請額が上限に達した時点で受付が終了します。期限まで残っていても、それより前に締め切られることがあります。
断熱改修とあわせて計画する以上、設計から工事完了までにはある程度の期間がかかります。年度の後半に検討を始めると間に合わないことがあるため、補助金を前提に資金計画を組むなら、契約前の段階で申請スケジュールを事業者と共有しておいてください。
他の制度との併用
住宅省エネ2026キャンペーンは複数の事業で構成されており、工事の内容によっては別の事業のほうが適していることもあります。同じ工事に複数の補助金を重ねて受け取ることはできませんが、工事の種類ごとに使い分けられる場合があります。
自治体の制度と国の制度を併用できるかどうかは、自治体ごとの定めによります。同じ工事に国費が重ねて入ることを避けるため、併用に制限を設けている例もあります。どちらも使いたい場合は、申請前に自治体の窓口で確認してください。断熱改修とあわせて住まい全体をどう直すかを考える段階であれば、リフォームと建て替えの判断基準をまとめた記事も検討の材料になります。
自治体独自の宅配ボックスの補助金制度の探し方
国の制度が使えない場合でも、自治体が独自に補助金を出していることがあります。宅配ボックスは再配達の削減という政策目的とも結び付くため、単独で対象にしている自治体もあります。
公式サイトで探す
まず確認すべきは、お住まいの市区町村と都道府県の公式サイトです。「住まい」「環境」「子育て支援」といったカテゴリーに置かれていることが多く、サイト内検索で「宅配ボックス」「補助金」と入れると見つかりやすくなります。
市区町村に補助金制度がなくても、都道府県が実施している場合があります。両方を確認してください。新年度が始まる時期に情報が更新されることが多いため、年度替わりのタイミングで見直すのも有効です。
窓口で聞く
サイトに載っていない、あるいは記載が分かりにくい場合は、窓口に直接尋ねるのが早道です。担当は自治体によって異なり、住宅課、環境政策課、市民生活課などが窓口になっていることがあります。
窓口では、制度の有無だけでなく、自分が対象になるか、国の制度と併用できるか、申請の順序はどうなるかまで確認できます。電話でも聞けますが、書類の内容まで詰めるなら訪問するほうが確実です。
施工業者に尋ねる
地域で施工している業者は、その地域の補助金制度を把握していることがあります。見積もりを依頼する際に、使える補助金があるかをあわせて聞いてみてください。
ただし、業者から聞いた内容も最終的には制度の要綱で確認する必要があります。年度によって要件が変わるため、前年度の記憶で説明されている可能性もあります。
ヤマダホームズでは、断熱改修を含むリフォームのご相談に対応しており、補助金を使う場合の工事の組み立て方についてもご提案しています。設備の使い勝手は実際に見て触れていただくのが確実です。全国のモデルハウスへのご来場をお待ちしております。

よくある質問
- 宅配ボックスの設置だけで補助金を受けられますか
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国のみらいエコ住宅2026事業では受けられません。この事業のリフォームは「要件化工事」を必ず行うことが条件で、宅配ボックスが含まれる子育て対応改修だけでは対象になりません。要件化工事は、義務基準に相当する場合が「開口部の断熱改修+躯体の断熱改修+特定エコ住宅設備の設置」、次世代省エネ基準に相当する場合が「開口部の断熱改修+躯体の断熱改修」の組み合わせです。宅配ボックス単体で使える補助を探すなら、自治体独自の制度を確認してください。
- 補助額はいくらですか
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みらいエコ住宅2026事業では、住戸専用の宅配ボックスが1戸あたり13,200円です。戸建住宅と共同住宅のどちらも同額で、共同住宅の共用部に設置する場合は1ボックスあたり13,200円に、設置数と20のいずれか小さい方を掛けて算出します。2025年度の子育てグリーン住宅支援事業では11,000円でしたので、前年度の情報が残っている解説には注意してください。
- 子育て世帯でなくても使えますか
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使えます。みらいエコ住宅2026事業のリフォームには世帯要件がなく、子育て世帯や若者夫婦世帯に限定されていません。対象者は事業者と工事請負契約を締結してリフォーム工事をする方で、所有して居住する個人やその家族のほか、賃貸に供する個人・法人、賃借人、管理組合も含まれます。ただし対象になる住宅は平成28年12月31日以前に新築されたものに限られるため、建築時期を先に確認してください。
- どんな宅配ボックスなら対象になりますか
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みらいエコ住宅2026事業では「保安性、保管箱の防水性、機械的抵抗力、安全性、表面抵抗性、部材耐久性が確保されたもの」とされています。これらを自分で個別に判定する必要はなく、事業の補助対象製品として登録されているかどうかで判断できます。住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトに製品の検索機能があるほか、施工を依頼する事業者も対象製品を把握しています。なお国の制度では容量やサイズの数値基準は設けられていません。
- 申請は自分で行うのですか
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みらいエコ住宅2026事業では、交付申請の手続きは施工する事業者が行います。そのため、依頼先が「みらいエコ住宅事業者」として登録されていることが前提になります。登録のない業者に工事を頼むと、工事の内容が要件を満たしていても補助金を受けられません。依頼先を決める前に登録の有無を確認してください。自治体の制度では申請者が異なる場合があるため、制度ごとに確かめる必要があります。
まとめ
宅配ボックスの設置には国の補助金を活用できる場合がありますが、断熱改修などほかの工事とあわせて行う必要があるなど、利用するには一定の条件があります。また、補助制度は年度ごとに名称や金額、要件が変わるため、以前の情報をもとにせず、最新の制度内容を確認することが大切です。
製品が補助対象かどうかや、依頼する業者が登録事業者かどうかも事前に確かめておきましょう。国の制度が使えない場合は自治体独自の補助金が見つかることもあるため、あわせて調べたうえで計画的に設置を進めてください。




