「35坪の平屋を建てたいけれど、実際にどんな間取りができるのか」「部屋数を増やすと窮屈にならないか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。平屋は上下の移動がなく暮らしやすい一方で、すべての部屋を1階に並べるため、同じ延床面積の2階建てより広い土地が必要になる建て方です。
この記事では、35坪の平屋の広さと組める間取りの型を整理したうえで、ヤマダホームズで実際に建てた35坪前後の平屋7件を写真と間取り図で紹介します。狭さを感じにくくする工夫や、必要な土地の広さ、総額の目安もあわせて解説します。
- 35坪は約115.7平方メートル(約70畳)で、平屋なら3LDK〜4LDKの間取りを組みやすい
- ヤマダホームズで建てた延床30.9〜38.8坪の平屋7件を、写真と間取り図で見られる
- 平屋は建物の床面積がほぼそのまま建築面積になるため、建ぺい率50%の土地なら約231平方メートル(約70坪)以上の敷地が目安
- 総額は建物本体価格だけでなく、付帯工事費や諸費用も含めて考える
※この記事に掲載されている価格は、2026年までの相場を参考にしています。昨今の物価高騰に伴い、価格は随時変動する可能性がございます。最新の詳細な価格につきましては、必ず直接店舗までお問い合わせください。
35坪の平屋の広さの目安

間取りを考える前に、まずは35坪という広さが実際にどれくらいの規模なのかを確認しておきましょう。
35坪は約115.7平方メートル
坪とは尺貫法に基づく面積の単位で、1坪はおよそ3.31平方メートル、畳にするとおよそ2畳分にあたります。この換算で計算すると、35坪はおよそ115.7平方メートル、畳にすると約70畳分です。住宅金融支援機構の2025年度フラット35利用者調査では、注文住宅の平均住宅面積は118.4平方メートル(約35.8坪)でした。35坪は、注文住宅としてほぼ平均的な広さといえます。
暮らしやすい家族構成の目安
35坪の広さがあれば、夫婦とお子さま2人程度の4人家族でも、居室と収納、水回りをバランスよく配置しやすくなります。ただし後述のとおり、部屋数を増やすほど一室あたりの広さは狭くなるため、家族の人数だけでなく、どの部屋にどれくらいの広さを割り当てたいかを先に整理しておくことが、間取りを考える出発点になります。
35坪の平屋で組める間取りの型
35坪の平屋では、3LDKか4LDKの間取りが中心になります。どちらにするかは、LDKや収納のゆとりと個室の数のどちらを優先するかで決まります。
LDKと個室3室を組み合わせる3LDK
広めのLDKを中心に、主寝室と個室2室を配置する型です。個室の数を抑える分、LDKや収納にゆとりを持たせやすく、書斎やロフト、ビルトインガレージといったプラスαの空間も加えやすくなります。将来、個室を趣味の部屋に使い替える余地も残しやすい構成です。
個室を4室確保する4LDK
個室をそれぞれ確保したい場合や、来客用・在宅ワーク用の部屋がほしい場合に選ばれる型です。個室の数が増える分、LDKと各居室の面積配分をどう決めるかが暮らしやすさを左右します。和室をLDKの隣に置き、普段はLDKとひと続きに使う間取りもよく見られます。
| 間取り | 個室の数 | 向いている暮らし方 | この記事の実例 |
|---|---|---|---|
| 3LDK | 主寝室+2室 | LDKや収納を広くとりたい | 実例1〜4(延床32.5〜38.8坪) |
| 4LDK | 主寝室+3室 | 個室やワークスペースを部屋ごとに分けたい | 実例5〜7(延床30.9〜35.2坪) |
35坪前後の平屋の間取り実例7選
ここからは、ヤマダホームズで実際に建てた延床30.9〜38.8坪の平屋7件を、写真と間取り図で紹介します。実例1〜4が3LDK、実例5〜7が4LDKです。同じ35坪前後でも、LDKの広さや個室の数、収納の置き方に違いがあります。
| 実例 | 延床面積 | 間取り | 間取りの特徴 |
|---|---|---|---|
| 実例1 | 32.5坪 | 3LDK+書斎 | リビング隣のファミリークローゼットと書斎 |
| 実例2 | 36.8坪 | 3LDK | 約28畳のLDKと勾配天井 |
| 実例3 | 38.1坪 | 3LDK+書斎 | 中庭とビルトインガレージ |
| 実例4 | 38.8坪 | 3LDK+ロフト | 吹き抜けの上の畳のロフト |
| 実例5 | 30.9坪 | 4LDK | キッチン横の和室と中庭のようなテラス |
| 実例6 | 34.5坪 | 4LDK+ワークスペース | 廊下のない間取りと勾配天井 |
| 実例7 | 35.2坪 | 4LDK | 和室を中心にした回遊動線 |
書斎とファミリークローゼットを設けた3LDKの平屋(延床32.5坪)




勾配天井のリビングダイニングを中心に、洋室2室と和室、書斎を配置した平屋です。リビングのすぐ隣にファミリークローゼットを設け、その奥に書斎をつくりました。
- キッチンの隣にパントリーを設けて、吊り戸棚のないオープンなキッチンに
- 和室は引き戸を開けるとリビングとひと続きになる
- 玄関ホールの正面の窓から外へ視線が抜ける
延床面積:107.65㎡(32.5坪)/階数・間取り:平屋・3LDK+書斎/本体価格帯:2,500万円〜2,999万円/竣工:2019年1月
約28畳のLDKを勾配天井にした3LDKの平屋(延床36.8坪)




約28畳のLDKを勾配天井にして、高さ2,400mmの掃き出し窓から庭を眺められるようにした平屋です。洋室2室と和室を備え、水まわりは1か所にまとめています。
- キッチンはLDとひと続きのフルオープンカウンタータイプ
- 洗面室と脱衣所を分け、脱衣所はランドリースペースを兼ねる
- リビングや洋室の入口は開口の広い引き戸
延床面積:121.73㎡(36.8坪)/階数・間取り:平屋・3LDK/本体価格帯:3,000万円〜3,499万円/竣工:2025年6月
中庭とビルトインガレージのある3LDKの平屋(延床38.1坪)




中庭を囲むようにLDKや個室を配置し、ビルトインガレージを備えた平屋です。リビングダイニングから中庭を眺められ、玄関はガレージとつながる土間仕上げにしています。
- LDKの床は杉の無垢材
- ガレージを眺められる位置に書斎
- キッチンと脱衣所を引き戸で結んだ回遊動線
延床面積:126.24㎡(38.1坪)/階数・間取り:平屋・3LDK+書斎/本体価格帯:4,000万円〜/竣工:2025年9月
吹き抜けの上にロフトをつくった3LDKの平屋(延床38.8坪)





大屋根の高さを生かしてリビングに大きな吹き抜けをつくり、その上に6畳のロフトを設けた平屋です。ロフトには畳を敷いてカウンターを備え、書斎と客間を兼ねています。
- リビングの奥に天井高150cmの収納スペース、その上にロフト
- 個室はリビングと廊下をはさんだ位置に配置
- 浴室・洗濯スペース・洗面室・収納を一直線に並べた家事動線
延床面積:128.35㎡(38.8坪)/階数・間取り:平屋・3LDK+ロフト/本体価格帯:3,000万円〜3,499万円/竣工:2019年2月
キッチンの横に和室を置いた4LDKの平屋(延床30.9坪)




片流れ・切妻・寄棟の3種類の屋根を組み合わせた平屋です。キッチンのすぐ横に和室を置き、リビングと和室の前には中庭のようなテラスを設けました。
- 対面キッチンから和室とリビングダイニングの両方を見渡せる
- リビングの横に大型収納を設け、リビングに物を出しておかずにすむように
- テラスは道路側を木格子でさえぎり、外からの視線を避けた
延床面積:102.27㎡(30.9坪)/階数・間取り:平屋・4LDK/本体価格帯:2,500万円〜2,999万円/竣工:2020年10月
廊下をつくらずリビングを中心にした4LDKの平屋(延床34.5坪)




19畳のリビングを勾配天井にして、高窓から光を入れた平屋です。廊下をつくらず、玄関から個室へはリビングを通る動線にしています。
- 勾配天井の部分を利用してロフトを設けた
- キッチンの裏側に、棚を入れても出入りしやすいパントリー
- 1室には専用のトイレとシャワー室を隣接させ、入口は車いすでも出入りしやすい引き戸に
延床面積:114.27㎡(34.5坪)/階数・間取り:平屋・4LDK+ワークスペース/本体価格帯:1,500万円〜1,999万円/竣工:2019年3月
和室を中心に回遊動線をつくった4LDKの平屋(延床35.2坪)




和室を家の中心に置き、そのまわりをぐるりと回れる動線にした平屋です。LDKは大きな窓から庭を望め、下がり天井と軒天を木目でそろえて内と外をつないでいます。
- 脱衣室の前にファミリークローゼット。室内干しした洗濯物をハンガーのまま運べる
- 洗面スペースは扉を設けず、回遊動線の途中に
- 小上がりの和室は吊り鴨居で天井を連続させた
延床面積:116.55㎡(35.2坪)/階数・間取り:平屋・4LDK/本体価格帯:3,000万円〜3,499万円/竣工:2025年5月
※本記事に掲載している事例は、2026年10月時点の「SUUMO」掲載情報を引用しています。
※建築価格や施工費用は時期・資材価格の変動・施工内容等により変更となる場合があるため、現在の価格を保証するものではありません。あらかじめご了承ください。
35坪の平屋で狭さを感じにくくする工夫
「35坪」という数字だけでは、実際に住んだときに狭く感じるかどうかは判断できません。同じ35坪でも、部屋の数や天井の高さ、部屋どうしのつなげ方によって体感の広さは大きく変わります。
部屋数と一室の広さのバランスを先に決める
延床面積が35坪で一定である以上、個室の数を増やせばLDKや各居室に配分できる面積は自然と少なくなります。3LDKから4LDKに変更した場合、増えた1室の分だけ、他の部屋の面積を削って確保することになるため、部屋数を優先するか、1部屋あたりの広さを優先するかを、家族で話し合っておくことが大切です。
勾配天井や吹き抜けで縦の広がりをつくる
平屋は2階がない分、屋根の形を生かして天井を高くしやすい建て方です。上の実例でも、7件のうち4件がリビングを勾配天井や吹き抜けにしています。床面積は同じでも、天井が高いと視線が上に抜けるため、LDKを実際より広く感じやすくなります。高い位置に窓を設ければ、部屋の奥まで光を届けることもできます。
和室や収納をLDKとつなげて使う
和室を引き戸でLDKとつなげておくと、普段は開け放してLDKの一部として使い、来客時には閉じて客間にできます。リビングの隣にファミリークローゼットや大型収納を設けて家具を置かずにすむようにする、天井の高さを生かしてロフトを設けるといった方法も、居室の面積を大きく削らずに使える空間を増やす工夫です。
35坪の平屋の間取りで押さえたいポイント
平屋はすべての部屋が同じ階にあるため、部屋の並べ方がそのまま毎日の動きやすさにつながります。上の実例にも見られる、間取りを考えるときのポイントを3つ紹介します。
水まわりと収納をまとめて家事動線を短くする
洗面室・脱衣所・浴室と、洗濯物をしまうクローゼットを近くにまとめると、洗う・干す・しまうが短い距離で済みます。脱衣所をランドリースペースと兼ねる、脱衣室の前にファミリークローゼットを置く、水まわりを一直線に並べるといった配置が代表的です。
個室とLDKの距離を決めておく
平屋は個室とLDKが近くなりやすい分、どこまでつなげ、どこから離すかを先に決めておくことが大切です。玄関から個室へ必ずリビングを通る動線にすると顔を合わせる機会が増え、反対に個室とリビングの間に廊下をはさむと、音や視線を気にせず過ごしやすくなります。
玄関の向きと道路からの視線を考える
平屋は窓が道路や隣家に近い高さに並ぶため、外からの視線の入り方を設計の段階で確認しておく必要があります。玄関の向きを道路に対して振る、リビングの前に木格子や塀で囲んだテラスや中庭を設ける、道路との間に駐車スペースを置いて距離をとるといった方法があります。
35坪の平屋に必要な土地の広さ

平屋はすべての部屋を1階に並べるため、建物の床面積がほぼそのまま建築面積(建物を真上から見たときの面積)になります。そのため、同じ35坪でも2階建てより広い土地が必要です。
建ぺい率から見た敷地の広さの目安
建ぺい率は、敷地面積に対する建築面積の上限の割合で、用途地域などによって決められています。延床35坪(約115.7平方メートル)の平屋を建てる場合、敷地の広さの目安は次のとおりです。
- 建ぺい率40%の土地:約289平方メートル(約88坪)以上
- 建ぺい率50%の土地:約231平方メートル(約70坪)以上
- 建ぺい率60%の土地:約193平方メートル(約58坪)以上
これは建物の床面積だけで計算した目安です。実際の建築面積は、ひさしや軒の出方などによって変わることがあります。建ぺい率は自治体の都市計画で地域ごとに定められているため、土地を選ぶ段階で確認しておきましょう。
駐車場や庭のスペースも合わせて考える
敷地には建物のほかに、駐車場やアプローチ、庭、物干しのスペースなども必要です。車を置く場合は1台あたりおよそ15平方メートル前後をみておくと、乗り降りや出し入れに余裕が生まれます。建ぺい率から出した広さに、こうしたスペースを足して土地の広さを考えると、建ててからの使い勝手との食い違いが起きにくくなります。
変形地や間口が狭い土地での配置の工夫
整形地であればLDKや個室を横並びに配置しやすい一方、間口が狭い土地や旗竿地、L字型の変形地では、建物をコの字型やL字型に配置して中庭を設けたり、居室を前後にずらして配置したりすることで、採光や動線を確保しやすくなります。
日当たりや風通しを確保する配置の工夫
平屋は建物の高さが低い分、周囲の建物の影の影響を受けやすくなります。南側に庭をとって建物を北に寄せる、リビングに面した中庭を設けて光と風の通り道をつくる、高い位置に窓を設けるといった方法で、明るく風通しのよい住まいにしやすくなります。
35坪の平屋を建てる際の総額の目安
間取りの型が決まったら、次に気になるのが建築にかかる総額です。ここでは建物本体と諸費用に分けて、大まかな考え方を整理します。
建物本体価格の目安
住宅金融支援機構の2025年度フラット35利用者調査によると、注文住宅(土地をすでに所有している世帯が中心の区分)の建設費は全国平均で4,259.8万円、住宅面積は118.4平方メートルでした。1坪あたりに換算すると約119万円になります。この水準をそのまま35坪(約115.7平方メートル)に当てはめると、建物本体でおおよそ4,100万円台という計算です。ただしこれは平屋に限った数字ではなく、2階建てを含む注文住宅全体の平均である点に注意してください。
上で紹介した7件の本体価格帯も、竣工年や仕様によって1,500万円〜1,999万円から4,000万円〜までと幅があります。平屋は2階建てと比べて基礎や屋根の面積が広くなるため、同じ延床面積でも坪単価が高くなる傾向があるといわれます。坪単価はハウスメーカーや工務店、仕様のグレードによって幅があるため、依頼先を検討する際は複数社から見積もりを取り、坪単価の内訳(何が含まれているか)まで確認しておくとよいでしょう。
総額に含まれる諸費用
総額は建物本体価格だけで決まるわけではありません。地盤改良や外構、給排水の引き込みといった付帯工事費、登記や住宅ローンの手数料といった諸費用も含めて検討する必要があります。諸費用は総額のおおよそ1割程度をみておくと安心です。ただし土地の状態や仕様によって変動するため、見積もり段階で内訳を確認しておくことをおすすめします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 建物本体工事費 | 基礎・躯体・屋根・内外装など建物そのものの工事費用 |
| 付帯工事費 | 地盤改良、外構、給排水やガスの引き込みなど |
| 諸費用 | 登記費用、住宅ローンの手数料、火災保険料など |
ヤマダホームズでは、土地の形状や方位を踏まえたうえで、家族構成や暮らし方に合わせた間取りをご提案しています。勾配天井の高さや収納の使い勝手などは、写真や間取り図だけでは伝わりにくい部分です。全国の住宅展示場で実際の建物をご覧いただきながら、35坪前後の平屋を含めた住まいづくりについてご相談いただけます。

よくある質問
- 35坪の土地があれば、35坪の平屋を建てられますか
-
建てられるとは限りません。建ぺい率の上限によって、敷地面積に対して建てられる建築面積は制限されているため、まずは土地の用途地域と建ぺい率・容積率を確認する必要があります。土地の広さと建てられる建物の面積は別の数字として捉えておくことが大切です。
- 平屋と2階建てで固定資産税は違いますか
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固定資産税は土地と建物それぞれの評価額をもとに算定されるため、延床面積が同じでも建物の構造や仕様、土地の広さによって税額は変わります。平屋と2階建てのどちらが高くなるかは一概にいえないため、正確な額は自治体の評価をもとに確認することをおすすめします。
- 35坪の平屋で二世帯同居はできますか
-
生活時間や動線を分けたい二世帯の場合、35坪では水回りや個室の数が不足しやすくなります。玄関やリビングを共有しつつ個室を分ける形であれば検討しやすくなりますが、必要な部屋数や設備を先に整理したうえで、坪数の見直しも含めて検討することをおすすめします。
- 契約後に間取りを変更することはできますか
-
契約前の設計段階であれば、要望を伝えて間取りを調整できる場合が多くあります。契約後の変更は、工事の進み具合によって追加費用や工期の変更が発生することがあるため、間取りの希望はできるだけ早い段階で担当者に伝えておくと安心です。
まとめ
35坪の平屋は、延床面積にするとおよそ115.7平方メートルで、3LDKから4LDKの間取りを組みやすい広さです。3LDKならLDKや収納、書斎やロフトにゆとりを持たせやすく、4LDKなら個室を部屋ごとに分けられます。どちらでも、勾配天井やLDKとつながる和室、まとめた水まわりと収納によって、暮らしやすさを高められます。
平屋は建物の床面積がほぼそのまま建築面積になるため、建ぺい率50%の土地なら約70坪以上が目安です。総額も、建物本体価格に付帯工事費や諸費用を加えて考える必要があります。まずは必要な個室の数と、LDKや収納にどれくらいの広さがほしいかを書き出し、上の7件の間取り図と見比べてみると、自分たちに合う35坪の平屋の形が見えてきます。



