耐震構造・制震装置

剛床工法

大空間を可能にする水平剛性の向上

構造体と強力に一体化した剛床工法を採用。 梁構造用合板を留め、床を面構造にすることで水平剛性を高めました。 これにより、地震や台風時に床面が受ける横揺れやねじれを抑制することができます。

横揺れ、ねじれに強い剛床工法

剛床工法の仕組み

床全体を一体化して床面を強化

1階と2階の床には剛床工法を採用しました。梁構造用合板を直接留め、柱・梁と床面を一体化。地震の際の横揺れに効果を発揮し、一般的な根太工法に比べて横からの力に対する強度が約2倍になりました。 また、2階の床には、防音・断熱・クッション効果を考え、コンビボードと高性能グラスウールを使用することにより、1,000Hz以上の軽量床衝撃音レベル(dB)低減効果を発揮します。

剛床工法を支える梁構造

剛床工法を支える役目を果たすのが梁の存在です。梁は1階壁の上、2階壁上へ配置し、さらに部屋の大きさに関係なく1m間隔(メーターモジュール)で梁をいきわたらせます(井桁工法)。 剛床工法により水平剛性が高められるのは、このようにつくり上げた骨組みの上に構造用合板を直接、留めることにより実現します。

高品質な28mmの構造用合板を採用

Felidiaの床に使用する構造用合板は厚さ28mm※。当社では屋根を形成するパネルに使用される構造用合板とともに、 厳しい検査をクリアした強度を誇る高品質なものを採用しています。 28mm厚の構造用合板は剛性の高い床構造を実現し、地震による床から壁へ伝わるダメージを抑制します。

  • 3階建ての場合を除く

耐力面材(木造軸組パネル工法)

構造強度を高め、地震に強い住まいを

住宅それ自体の強度を高めるために外周の柱の周りに耐力面材を貼ります。
こうすることで均一で安定した性能となり、構造躯体の耐久性にも大きく寄与することになります。
また、木材や他の木質材料に比べて腐朽菌に侵されにくいため抗菌力を発揮し、シロアリによる食害も少なく抑えます。

人と環境にやさしい建材

人体に影響を与えない建材として、耐力面材は空気環境性能でホルムアルデヒド発散量F☆☆☆☆(フォースター)を取得しています。 また、間ばつ材などの木片チップを再利用するなど、環境にもやさしい建材です。

地震の力を分散して耐震性をUP

従来の木造在来工法と2×4工法のような壁パネルを組み合わせたハイブリッド工法により、地震や台風の際に高い強度・耐震性・耐久性を発揮。 構造用耐力面材が地震の揺れによる力の流れを一部に集中することなく分散し、耐震性を高めながら安定した強度を保ちます。

  • 構造用耐力面材を貼りつけた耐力壁は、水平力に対して面材のせん断力で抵抗します。
  • 木造軸組パネル工法は、壁面全体で地震力・風圧力を受け止め、バランスよく分散し、軸組の接合部への力の集中を緩和します。
  • 土台、柱、横架材を、構造用耐力面材で一体化し、建物全体を一つの箱にすることにより壁面全体で外力を受け止めます。これにより、優れた耐震・耐風性能が得られます。

繰り返しの地震に強い耐震構造

ティンバーメタル工法

信頼の金具が接合部である柱、梁、土台をしっかり固定し、
さらに耐力面材で強度を高める

従来の木造在来工法では弱点とされた柱と土台、梁と柱などの接合部分に対して、構造金物を使用(木造軸組メタル在来工法)し、さらに強度を高めるため外周へ耐力面材をはることによって耐力を高めるのが、ティンバーメタル工法です。
阪神・淡路大震災で倒壊した住宅の多くが接合部の強度不足だった教訓をいかし、適材適所に耐震金具を配し、安心して長く住み続けられる強い家づくりを実現しています。従来の木造在来工法を超越した、パフォーマンス性能の高さも特徴です。

木造軸組メタル在来工法 柱・梁 接合部

主要接合部分で柱や梁の断面の欠損をおさえ、強度を高める

木造建築を頑強に組み上げる上で最も重要なポイントは、金具を施工する際に柱や梁の断面欠損を減らすことです。 しかし、従来の木造在来工法(木造軸組工法)では、柱と梁の仕口加工として、柱に2方向以上の彫り込み(断面欠損)が行われていました。 その結果、各部の強度が弱まり、木造建築の揺れへの脆さが露呈したのです。 ティンバーメタル工法を使用した場合、取り付け用ボルト穴(12mm)の加工だけで済むため、断面欠損を最小限に抑えることが可能です。 さらに、金具が柱や梁の内側に収まり表面に出ないため仕上がりが大変きれいです。

ヒートブリッジしにくい

ボルトレスのため、金物が外部と接触することがほとんどありません。そのためヒートブリッジと呼ばれる、外壁と内壁の間にある柱などが熱を伝える現象が起こりにくくなります。結露の原因を抑え、省エネ効率も高くなります。

すっきりきれいな接合部

メタル接合部の出幅が小さいため、断面欠損が少なく、見た目もすっきりきれいな接合部になります。また、梁の現しなどもきれいな仕上がりになります。

震度6強の地震を最大50%程度吸収

繰り返しの地震に強い耐震構造

構造強度と耐震性を兼ね備えた高いテクノロジー 制震ダンパーを標準仕様

制震ダンパーは、地震エネルギーを揺れに応じて吸収。そのエネルギーを熱に変えて放出する、特殊粘弾性ゴムを内蔵しています。 このゴムの特長により、建物の揺れを大幅に低減。揺れを抑えることで壁の損壊や家具転倒を防止します。

3階建てでは仕様が一部異なります。

制震ダンパーの特長を動画でご紹介

制震ダンパーを搭載するメリット

1. 高い制震効果・くり返しの地震に強い

震度6強で水平変位による揺れを最大50%程度吸収。建物の損傷被害の軽減が期待できます。特殊粘弾性ゴムが地震エネルギーを吸収し、耐震に比べ建物へのダメージの蓄積が小さく、余震などのくり返しの地震にも高い効果が期待できます。

2. メンテナンスフリー

制震ダンパーの特殊粘弾性ゴムは時間経過や温度による性能の変化が少ないため、メンテナンスがなくても優れた効果を持続することができます。