窓・サッシの断熱リフォームの費用や事例、メリット・デメリットをご紹介

「夏は涼しく、冬は暖かい家」を叶えるには、高断熱機能がある住宅でないと難しいと思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、窓・サッシ(開口部)の断熱リフォームをすることで、高断熱な空間を作ることができます。窓は、住宅全体で50~70%もの熱を出入りさせているため、窓・サッシの断熱リフォームが最も効果的なのです。
本ページでは窓・サッシの断熱リフォームの費用感や具体的な事例、メリット・デメリットをそれぞれご紹介します。

1. 窓・サッシの断熱リフォームとは?

窓・サッシの断熱リフォームには、内窓取付、ガラス交換、シャッター取付の3つの方法があります。ここでは、それぞれのリフォームの概要とおすすめの理由についてご紹介します。

1.1. 窓・サッシの断熱リフォームの方法

1 内窓取付

既存の窓のまま、内側に新しい樹脂製窓を取り付ける方法です。施工も簡単なため、工事は1日かからずに終わります。

2 ガラス交換

既存のサッシのまま、薄型断熱ペアガラスに交換する方法です。サッシごとに交換する必要がないため、比較的リーズナブルに工事ができます。

3 シャッター取付

手動のシャッターを簡単な工事で電動シャッターにできます。開閉が容易になるため、手軽に防寒対策ができるようになります。

1.2. 窓・サッシの断熱リフォームがおすすめな理由

国土交通省が発表した「我が国の住宅ストックをめぐる状況について」によると、国内の既存住宅の約80%は断熱性能が十分ではないとされています。
住宅の構造上、窓(開口部)は50~70%もの熱を出入りさせてしまっているため、断熱性能を上げるためには家全体の断熱リフォームをせずとも窓の断熱リフォームを行うことが非常に効果的です。

参照:国土交通省 我が国の住宅ストックをめぐる状況について

2. こんなに変わった!断熱性能の進化の歴史

日本の住宅の窓は、2000年初頭までの1枚の「単板ガラス」に耐久性の高いアルミ製のサッシの組み合わせが長らく一般的でした。
しかし、2004年ごろに大きな変化が訪れ、これまで高価だった2枚のガラスを組み合わせた「ペアガラス」が普及価格で販売され、業界標準となります。
更に、2013年には外気温の影響を防ぐためにガラスに金属膜を塗布した「Low-E ガラス(2枚)」が誕生し、北海道を中心とした寒冷地から採用が増加しました。「Low-E ガラス(2枚)」は単板ガラスの3倍の断熱性能を持つ窓で、関東以南の温暖地域では、現在も主流となっています。

そして現在、2015年に発売された寒さの厳しい北ヨーロッパ基準の「Low-E ガラス(3枚)」は単板ガラスの6倍の性能を持つ超高性能の窓となっています。

直近20年間で、日本の住宅環境は大きく快適性を増しています。
窓を変えることで外気温の影響を防止し、室内温度を保つことができるため、ヒートショック予防、結露によるカビ対策など健康の保持に大きく寄与することができるのです。

3. 窓・サッシの断熱リフォームのメリット

窓やサッシの断熱リフォームをすると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。大きく4つのメリットをご紹介します。

Merit1

冷暖房費の削減

前述の通り窓からは約50~70%もの熱の出入りがあるため、冷暖房をかけても窓の断熱が十分でないと効果が出にくくなっています。
窓・サッシの断熱リフォームを行うことで、熱の出入りを防止できるため、結果的に冷暖房費を削減することにつながります。

参照:国土交通省 我が国の住宅ストックをめぐる状況について

Merit2

結露によるカビやダニの防止

外気と室内温度の差によって生じる結露はカーテンを濡らし、カビやダニが発生する原因となります。窓・サッシの断熱リフォームを施すと、結露の緩和にも効果を発揮します。

Merit3

泥棒や空き巣の対策

警察庁発表による「令和2年の刑法犯に関する統計資料」によれば、泥棒・空き巣の6割以上は窓からの侵入であるとされています。窓・サッシのリフォームは、こうした犯罪の抑止にも効果的です。

Merit4

防音対策

窓・サッシのリフォームは防音対策にもなります。遮音性は「T-1」から「T-4」まで等級分けされており、以下のように効果が分かれています。

  • T-1 80dB(交差点の騒音)→55dBに削減
  • T-2 80dB→50dBに削減
  • T-3 80bB→45dBに削減
  • T-4 80dB→40dB(静かな公園)に削減

音の感じ方には個人差がありますが、窓・サッシのリフォームによってT-4等級ではおよそ半分にまで遮音することが可能です。

4. 窓・サッシの断熱リフォームの注意点

窓・サッシの断熱リフォームをする際には、以下の点に注意しましょう。

安心できる業者に依頼する

住宅の状態や施工方法によって期待できる断熱効果には差があります。十分な実績があり、例えトラブルがおきても長期的に対応可能な安心できる業者に依頼するようにしましょう。
保証の充実している業者はそれだけ技術に自信があるということなので、業者選びの目安にすると良いでしょう。

DIYは失敗のリスクがある

断熱商品を通販で購入しDIYする方もいらっしゃいますが、取付方法などを間違ってしまうと断熱効果がまったく発揮されないことがあります。確実に効果を得るためにも、実績のあるリフォーム業者へ依頼することをおすすめします。

5. 窓・サッシ 断熱リフォームの費用

窓・サッシの断熱リフォームを業者に依頼した場合、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか。

5.1. 内窓取付

樹脂製窓を既存の窓の内側に取り付けることで、高い断熱性能が期待できます。

(費用例) 掃出窓・腰窓・小窓の計3箇所 16.9万円(税込)〜

5.2. ペアガラス交換

既存のサッシはそのままでペアガラスに交換し、見映えを変えずに断熱効果を高めることができます。

(費用例) 掃出窓・腰窓・小窓の計3箇所 22万円(税込)〜

5.3. 電動シャッター

手動シャッターを施工1日の簡単工事で電動シャッターに変更することができます。

(費用例) 1箇所、幅2m以下 17.5万円(税込)〜

6. 断熱リフォームで活用できる補助金制度

住宅の断熱リフォームをする際、国などの補助金制度を利用し出費を抑えることができます。ここでは1つの制度についてご紹介します。

6.1. こどもエコ住まい支援事業における断熱リフォーム

6.1.1. こどもエコ住まい支援事業の概要

こどもエコ住まい支援事業は、子育て支援及び2050年カーボンニュートラル実現の観点から、省エネ性能が高い中古住宅を増やすための補助金事業です。リフォームだけでなく新築注文住宅または新築分譲住宅購入にも活用できます。

6.1.2. 対象リフォーム内容

<必須工事>
・開口部の断熱改修 ・外壁、屋根、天井、床の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置
<必須工事と一緒に行うと対象になる工事>
・子育て対応改修 ・防災性向上改修 ・バリアフリー改修
・空気清浄機能、換気機能付きエアコンの設置
・リフォーム瑕疵保険等への加入

6.1.3. 補助額

30万円〜60万円

※該当項目によって補助上限額が変わります。子育て世帯もしくは若者夫婦世帯か、既存住宅購入に該当するかで、上限額が30万円、45万円、60万円と異なります。

6.1.4. 申請条件

・こどもエコ住まい事業者と工事請負契約等を締結しリフォームする
・リフォームする住宅の所有者等である

6.1.5. 対象者

2022年11月8日以降に「リフォーム工事」に着手し、申請した方

6.1.6. 対象期間

2023年3月下旬~予算上限に達するまで(遅くても2023年12月31日まで)

7. ヤマダホームズのリフォームメニュー

ヤマダホームズでは、断熱効果を実感いただける充実したリフォームメニューをご用意しています。ここでは4つのメニューをご紹介します。

内窓取付

費用を抑えてお手軽に断熱性能を高めることができます。窓が二重になるため、断熱性能だけでなく防音・防犯対策にも効果的です。
掃出窓・腰窓・小窓の計3箇所 16.9万円(税込)〜

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LOW-E ペアガラス交換
(日本板硝子 クリアFIT・真空ガラス)

「Low-E」という特殊な金属膜を塗布したペアガラスです。
掃出窓・腰窓・小窓の計3箇所 22万円(税込)〜

※隙間風などにお悩みの場合、サッシの交換もしくは内窓取付をお勧めしております。

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電動シャッター取付

離れた場所からでも指一本で操作できる等、電動シャッターの開閉が非常に楽になります。1日で終わる工事なので、生活に負担もかかりません。
1箇所、幅2m以下 17.5万円(税込)〜

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窓交換(断熱ガラス+樹脂サッシ+外枠)

窓が劣化しており、内窓取付やペアガラス交換では断熱効果が期待できない場合には窓交換がおすすめです。窓交換リフォームの費用は、大きさや状況により10~50万円程度となります。詳しくはお気軽にお問い合わせください。

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8. ヤマダホームズのおすすめ商品

その他、断熱に効果を発揮するヤマダホームズおすすめの商品をご紹介します。ご興味をお持ちの際はぜひお問い合わせください。

サッシ取り替換え

YKK AP 「APW 330」

国内最高水準の断熱性能を誇る、等級記号★4の樹脂窓です。Low-E複層ガラスと樹脂サッシを採用しているため、高い断熱性能を有しています。

【APW 330 メーカー参考価格】

70,200円(税別)

※複層ガラス(樹脂スペーサー仕様)/幅1690×高さ1170mm(2枚建)の場合

1Day!内窓/ガラス交換

LIXIL(リクシル) 「インプラス/インプラスウッド」

内窓リフォームの定番商品で、断熱はもちろん、結露防止、防音、防犯、UVカットと機能性が抜群です。業界初の特殊樹脂使用により静電気の帯電を防止し、ホコリの付着を防ぎます。

【インプラス/インプラスウッド メーカー参考価格】

34,000円(税別)

※幅1500×高さ1000mmの引き違い窓(2枚建)/単板ガラス(3mm)の場合

9. お客様実例

最後に、ヤマダホームズで断熱フォームをされたお客様の実例ご紹介します。

住宅の種類 一戸建て
施工箇所 16ヵ所すべての窓
(一部雨戸交換)
リフォーム費用 112万円

冷暖房の効きが悪いとご相談をいただいたお客様。住みやすい住空間の実現のため、16ヵ所すべての窓に断熱リフォームを提案しました。

窓断熱は内窓取付を行い、LIXILの「インプラス」を採用。雨戸は7ヵ所にYKK APの「通風雨戸XRA」を採用しました。雨戸・シャッターの交換もまとめて行うことで断熱性がより向上するだけでなく、資材の仕入れ価格も安くなり、コストパフォーマンスの面においてもご満足いただけました。

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